人間は「神様」――レプリカントとビーストの信仰

TOKYO BEASTの世界には、宗教が存在する

レプリカントやビーストの中には信仰心を持つ者がおり、宗派もさまざま。

そして、この世界の宗教を考えるうえで重要なのが、**「人間は神様である」**という考え方だ。

人間はレプリカントやビーストを作った存在。

つまり、クリエイター=創造主だからこそ、人間は神様として扱われている。

人間を崇めるレプリカントとビースト

人間が支配する世界である以上、本来ならば、レプリカントやビーストから人間へ反発やヘイトが向かってもおかしくない。

しかし、実際には人間を崇めているレプリカントやビーストがかなり多い。

「人間様、人間様」と強烈に崇拝する者もいる一方で、そこまで人間を崇めていないレプリカントも存在する。

つまり、信仰の強さは一様ではない。

「人間だから仕方ない」

この信仰が特徴的なのは、人間が何をやっても「しょうがない」で済んでしまうというところだ。

人間が上位に立つヒエラルキーの中で、人間を神様として特別扱いする。

その結果、

「人間に文句を言ってもしょうがない」

という感覚が、支配される側に刷り込まれていく。

インタビューでは、火山を神様として捉えるような「いやな感じの土着信仰」にたとえられている。

人間にはどうすることもできない大きな力を「神様が怒った」と受け止める。

TOKYO BEASTの世界では、それに似た構造を人間が意図的にデザインしている

ヒエラルキーを支える信仰

人間 > レプリカント > ビースト。

この世界のヒエラルキーについては、すでに別の記事で触れた。

ここで重要なのは、単に人間が上位にいるというだけではない。

人間を「神」として扱う思想が存在することで、支配関係そのものが受け入れられやすくなっていることだ。

しかも、敬虔な者だけがそう考えているわけではない。

信仰を強く持っていない者まで、無意識のうちに「人間だから仕方ない」と受け入れてしまう。

支配関係と信仰が結びついている。

そこに、この世界の宗教設定の不気味さがある。