働くビーストは「店員」なのか「備品」なのか?
働くビーストを妄想すると、いろいろな仕事をしている姿が思い浮かぶ。
たとえば飲食店なら、料理を運んだり、注文を受けたり、店内を案内したり。
今でいう配膳ロボットの、もっと進化した存在なのかもしれない。

見た目もかわいく、人間とのコミュニケーションもできる。
そうなると、ひとつ気になる。
このビーストは「店員」なのか、それとも「店の備品」なのか?
もしビースト自身に賃金や報酬が与えられているのなら、少なくとも単純な機械とは扱いが違いそうだ。
それなら「雇用されている」と考えることもできる。
店長から仕事を指示され、仕事の対価として報酬を受け取り、そのお金で自分の生活に必要なものを購入する。
一見すると、普通の労働者と変わらない。
でも、その一方で。
そもそも「働くことを拒否する権利」はあるのだろうか?
人間が作った存在で、人間のために働くことを前提として生まれたビーストなら、
「仕事を辞めたい」
と言ったとき、それは人間社会でどこまで尊重されるのだろう。
ロボットに自我を持ってほしい、というのは昔からある夢だ。
けれど、その夢が本当に実現した世界を想像すると、少し怖い。
自我を持った存在を、これまで通り「機械」として扱えるのか。
ビースト本人から見れば、
「給料をもらって働いている」のか、
「働かされている」のか。
その境界は、人間が考える以上に曖昧なのかもしれない。
かわいらしく働くビーストの姿の裏側に、そんな問題が隠れていたら――。
それはそれで、かなり重い世界観になりそうだ。