ビーストは「ロボット」よりも「生物」に近い
ビーストは、見た目だけでなく身体の構造そのものが生物に近い。
その身体は生態的・発生学的な見地から製造され、エネルギー効率の面からも動物に近い作りになっている。
筋肉や人工筋肉があり、血管も通っている。
そのため、一般的にイメージされる硬質なロボットとは違い、かなり柔らかく、動物の筋肉に近い身体を持つ。

タイプごとに異なる「生物らしさ」
ビーストのデザインは、生物それぞれの個性をもとに方向性が決められている。
パーツ単位で組み合わせても、どのタイプなのかを見分けられるようにする。
そこからさらに、生物としての特徴を強くしていく。
その代表的なタイプがファーリーだ。
猫などの哺乳類を思わせる、いわゆる「ケモケモしい」デザイン。
もともとファーリーが愛玩用として製造され、人気を得たことが、後の多様化にもつながっていく。

「愛玩用」から過酷な労働力へ
ファーリーがヒットすると、そこから別の嗜好に向けた製品も作られるようになる。
そしてビーストは、単なる愛玩用の存在ではなくなっていく。
核施設で働くビースト。
小さな身体を利用して、汚水を除去するビースト。
人間やレプリカントが利用するために、過酷な環境で働くことを想定したビーストまで作られていく。
生物の特徴を取り入れて設計された身体は、かわいらしさを実現するだけでなく、さまざまな用途に合わせて特化するための身体でもあった。
ビーストの多様な姿は、単なるデザインの違いではない。
「どんな生物的特徴を、何のために利用するのか」
という発想から生まれた、多様な製造目的の結果でもある。